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ストレングス&コンディショニングコラム

「ジャンプ力向上講座 その4 ~ジャンプの力学①~」 大石 博暁

2011/08/20

ジャンプ力向上講座



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前回までは、効率よく力を使ったジャンプの正しい姿勢を紹介してきました。そこで今回は『ジャンプの力学』という視点から、さらに高く跳ぶために必要なトレーニングについて考えていきます。
ジャンプ力を決める主な要素は『スピード』と『パワー』です。踏み切るときのスピードが速く、筋肉の発揮できる力が大きい方が、よりジャンプ力を得ることができます。よってジャンプトレーニングの目的としては、この部分を高めていくことが中心になります。
そこでまず大切になるのが、基礎的な筋力を向上させることです。筋力には、強くなると運動時にかかる負荷が相対的に小さくなり、負荷が小さくなるほど発揮できる速度が大きくなる特性があります。すなわち同じ体重ならば、筋肉の多い方がスピードも筋力も上がるのです。筋肉をつけると体の重さでジャンプ力が落ちると誤解している人も多々見受けますが、むしろ筋肉をつけた方がジャンプ力アップにつながります。また、ジャンプ力に必要な要素を高めるためには、筋肉の神経系を改善することも有効です。1つの神経繊維は複数の筋繊維に影響を及ぼしており、足ならば1本の神経繊維がおよそ2?3000本の筋繊維につながっています。つまり神経系の改善が、普段眠っている筋肉を目覚めさせることにもなるのです。筋肉は、同じ量でも運動時に使う筋繊維の割合が高い方が大きな力を発揮します。筋肉を鍛えて量を増やすだけでなく、効率よく使えるようにしましょう。
 
具体的にトレーニングを行うときは、負荷について考えていくことになります。例えば重りを使ってトレーニングしたとき、負荷が軽い場合は持久力のある遅筋繊維しか働きません。瞬発力のある速筋繊維は、使われていない状態になってしまいます。しかし1回のジャンプに必要なのは、むしろ速筋繊維です。この筋繊維をしっかりと動かすためにも、速い動き、あるいは大きな負荷をかけたトレーニングを行いましょう。 これからジャンプトレーニングを紹介していきますが、1つ1つの動作を行うとき、身体軸についても意識することが大切です。動作中に腰が曲がったり膝が開いたりすると、そこで力が逃げてしまい効率よく伝わりません。身体を一直線にするイメージで、体幹をしっかりと安定させて動作を行いましょう。体幹を維持するためには、もちろん腹筋、背筋の強さが求められます。

【1】ボックスジャンプ(腕振りなし)
腕を腰にあてた状態で、目の前においた台に跳び乗ります。このとき、スクワットの姿勢から股関節を使って、体が真上に伸び上がるイメージで100%の力を使ってジャンプしましょう。台の高さは自分の能力に合わせて設定します。

【2】ボックスジャンプ(腕振りあり)
【1】のジャンプに腕を振り上げる動作が加わります。腕を振ることによって上肢との連動性が高まり、体幹の安定性も求められます。このジャンプは上肢の力を使っているため、【1】のジャンプよりも高く跳べなければなりません。もし【1】と同じか低くなるようであれば、腕の使い方を見直す必要があります。






ストレングスコンディショニングコラムは元男子バレーボール日本代表フィジカルコーチ 大石 博暁を始めとした、
飛翔会グループの経験豊富なスタッフが、
トレーニングについて分りやすく解説します。
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