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学会・講演会のご報告

アスリートの中手骨骨折(新鮮例)に対する低出力超音波パルス治療器の使用経験

2008/02/02

演者/今田 岳夫
会期/平成20年2月2日(土)
会場/広島医師会館

目的)アスリートにとって骨折からの早期復帰は重大な問題である。今回、我々は中手骨新鮮骨折に対し、早期に低出力超音波パルス治療器(LIPUS)を使用し早期に復帰可能であった2例を経験したので若干の文献を加えて報告する。

(症例1)27歳、男性、カーレーサー。トレーニングの一環でサッカーをしていてボールが右手背に当たり受傷。当日近医を受診し受傷後2日目に当院受診。右手背の腫脹と第4中手骨部の圧痛と単純X線像にて第4中手骨の斜骨折を認めた。受傷後4日目より低出力超音波パルス治療器(LIPUS)を開始しLIPUS使用後19日目で化骨形成を認め、運転を開始した。受傷後48日目にフォミュラニッポンに参戦した。

(症例2)17歳、男性、硬式野球。スライディングの際に相手と接触して受傷。当日近医を受診し受傷後5日目に当院受診。右手背の腫脹と第4中手骨の圧痛と単純X線像にて第4中手骨の斜骨折を認めた。受傷後5日目よりLIPUSを開始しその後、23日目で化骨形成を認めた。受傷後37日目よりスローイングを開始し、受傷後47日目に公式戦に出場した。

(考察)新鮮骨折のアスリートに対しLIPUSを使用することにより早期に化骨形成を認めた。それにより疼痛、可動域が改善し早期の練習開始、試合復帰が可能となった。早期の復帰には骨折の癒合のみならず復帰へのコンディショニングも並行して行うことは重要である。

飛翔会の整形外科クリニック


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