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整形外科・内科疾患について

変形性膝関節症

2011/07/26

何となく最近膝が重たい、こわばる、階段の昇り降りがつらいといった症状はありませんか。実はこれが変形性膝関節症の始まりなのです。症状が進んでくると歩く時も痛くなり、膝が腫れて、時には関節に水がたまることもあります。 検査レントゲンでは関節の狭間が狭くなり、ひどい時には骨棘と呼ばれる骨の棘が見られることもあります。最近では、MRI(核磁気共鳴装置)といってレントゲンではうつらない関節の骨と骨の狭間にある骨の表面の(軟らかい骨)軟骨(クッションの役目をしている)半月板等も詳しく調べる機器もあり、レントゲンで変化がでる前の極めて初期の段階で発見できるようになってきました。 治療法手術になる場合もありますが、薬、注射、リハビリテーション等でかなりの患者様は症状が軽くなっておられます。薬は一般的な痛み止め、消炎剤等は元より、最近話題のコラーゲン、コンドロイチンも大変有効です。一般的に大腿の筋肉が衰えることによるものが多く、重錘を足につけて脚上げ体操が推奨されていますが、重錘なしで自分の脚を上げる気になって大腿に力を入れることから始めて下さい。現在では電気刺激を利用して痛みもなく楽に筋肉が鍛えられる機械も出回っていますので整形外科医に相談するか、リハビリテーション用の本格的な機械(EMS)を整形外科で行われることが安全だと思います。これらの方法で効果が得られなければ、関節内注射という方法があります。注射と聞くと非常に痛いものだと考えがちですが、無痛とはいいませんが、専門医が行えばさほど苦痛なものではありません。比較的炎症が強い時は、ステロイド剤が有効ですが、あまり頻回に使用すると軟骨(骨の表面の軟らかい骨)の治りを遅くする可能性もあり、注意が必要です。最近、欧米でも膝のクッション剤と称して大流行していますヒアルロン酸製剤ですが、元々は日本で開発されたもので以前より日本では使用されてきた注射です。軟骨を修復する作用もあり、非常に有効な注射であり、長年効果が認められ続けている注射です。ただし、注射のみの治療では不十分であり、車で例えればエンジンオイルのようなもので、辷りはよくなりますが、傷んだエンジンそのものである関節は交換することはできません。しかし、その調整により動きは復活させることは可能と考えます。つまり、注射とリハビリテーションの組み合せが重要であり、専門の理学療法士の役割は非常に大切です。 

原因
変形性膝関節症とは、膝の軟骨がすり減り、膝関節が変形することで起こる疾患です。使いすぎや肥満、筋力低下などによって膝に過度の負担がかかることで軟骨が減少し、膝の変形が進みやすくなります。

 
症状
症状は歩行や階段、立ち上がりなどで痛みが伴うことが多く、「歩き始めが痛い」「立ち上がりが難しい」「正座ができない」などが挙げられます。また、炎症を起こし膝に関節液が溜まることもあります。

 
治療
治療としては、必要に応じて軟骨の栄養成分であるヒアルロン酸の関節注射を行います。リハビリテーションでは、症状に応じて電気、温熱、寒冷などの物理療法や徒手療法を行います。また、骨盤・脊柱の捻れや扁平足などの足部の変形が原因となり、変形性膝関節症が進行する場合もありますので、姿勢改善のための運動やストレッチなど自宅でも行える運動をアドバイスさせていただきます。

 

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