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「ショルダーローテーション~インナーマッスルの機能向上エクササイズ~」 大石 博暁

 ストレングス&コンディショニングコラム

2011/08/19

エクササイズ



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ショルダーローテーションは、肩のインナーマッスルにあたる腱板(ローテーターカフ)を鍛える種目です。腱板とは棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋という4つの筋肉の総称で、肩甲骨の関節窩の中で上腕骨の骨頭を安定させる役割があります。腱板が弱い場合は、肩甲骨の関節窩に上腕骨がしっかりと収まらないため、肩関節があまりうまく機能しません。そのため力が効率よく伝わらず、障害を招く恐れもありますから、腱板をしっかりと強化しましょう。
 
今回は6種類のトレーニングを紹介していますが、いずれも上腕骨を内旋、外旋させる動きになります。様々な位置で肩関節の内旋、外旋を行うことでインナーの筋肉が働き、肩関節内の安定性が高まります。肩のひっかかりやインピンジメント症候群と呼ばれる症状も、このトレーニングである程度改善できるでしょう。
 
また500ミリリットルのペットボトルやチューブでも代用できます。また同じ動きをプールやお風呂など水中で行うことも効果的です。重りを使用する場合は、アウターの筋肉が働かないように、1キロ以下のものを使用しましょう。

  1. エクスターナルローテーション
    横向きになり、上側の肘を90度に曲げて体側に固定し、前腕が水平から垂直になる位置まで肘を外旋させる。可動域を大きく使って動作するように心掛ける。主に刺激が入るのは、小円筋と棘下筋。

  2. インターナルローテーションⅰ
    横向きになり、下側の肘を90度に曲げて体側に固定し、前腕が水平から垂直になる位置まで肘を内旋させる。動作はゆっくりと1~2秒かけて上げ、2~3秒かけて降ろす。1セットで20~30回が目安。

  3. エクスターナルローテーション(座位)
    座って肘を90度に曲げて肩と同じ高さの台に固定し、前腕が水平から垂直になる位置まで肘を外旋させる。肘を台の上に乗せることで、三角筋が緩んだ状態で動作できる。

  4. エクスターナルローテーション(伏臥位)
    うつ伏せになり肘を90度に曲げて上腕を台に固定し、前腕が水平から垂直になる位置まで肘を外旋させる。座った場合とうつ伏せの場合では、刺激の入る位置が変わってくる。

  5. インターナルローテーションⅱ
    仰向けになり肘を90度に曲げて肩と同じ高さに固定し、前腕が水平から垂直の位置になるまで肘を内旋させる。肘を体側につけた場合と肩の高さに持ってきた場合で、刺激の入る位置が変わってくる。

  6. 棘上筋フライ
    腕を前方30度~45度に構えて親指を下に向け、45度の高さまで引き上げる。肩をしっかりと降ろし、腕はできるだけ遠くを通すように動作する。腕を45度より高く上げるとアウターの筋肉を使ってしまうため注意。








ストレングスコンディショニングコラムは元男子バレーボール日本代表フィジカルコーチ 大石 博暁を始めとした、
飛翔会グループの経験豊富なスタッフが、
トレーニングについて分りやすく解説します。

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