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ストレングス&コンディショニングコラム

№32 「パフォーマンスアップの視点 その② ~胸部(胸椎)の可動性~」

2023/04/27

こんにちは(^^)
ケアウイング曙トレーニングセンター契約トレーナーの髙橋です。

前回から、パフォーマンスアップに繋がるトレーニングの視点でこのコラムを書いています。
ここでいうパフォーマンスとは、アスリートであれば競技力向上のことであり、一般の方であれば日常生活の質の向上といったところになります。

パフォーマンスアップにつながるトレーニングを行う上での視点は、基本的には次の5つになります。
それは、上から頭の位置(ヘッドポジション)、胸部(胸椎)の可動性、骨盤の傾き、膝の向き、足部の荷重位置の5つです。
これらをまとめて「Big5」と呼んだりもします。
また、頭位、胸椎、骨盤の3つをまとめて「コアアライメント」などと言ったりすることもあります。

このうち、前回は「頭の位置」についてみていきました☟
パフォーマンスアップの視点 その① ~頭の位置(ヘッドポジション)~

そして、今回は胸部の可動性について書いていきたいと思います。

【胸部の構造】
胸部とは背骨、肋骨、胸骨に囲まれた部分のことを指します。
また背骨でもこの胸部に当たる部分を胸椎と言います。
背骨はその構造と機能上、S字にカーブしていて、胸椎は後ろにカーブを描いています。(後弯といいます)
また胸椎からは肋骨が出ており、前方の胸骨とつながり、鳥かごのような形状を作ります。
その為、これらをまとめて胸郭と呼んだりもします。

胸椎はその関節の形状から様々な方向に運動が可能です。
しかし、胸椎は肋骨とつながり、さらにその肋骨は前方で胸骨とつながり、胸郭を構成しています。
この一連の構造が胸椎の動きに制限をかけやすくしてしまい、上半身の動きに影響を与えてしまいます。

図1           図2

また胸椎はもともと後方に弯曲していて、この状態でかたまってしったり、重力に負けてされに丸まったりすると、猫背(円背)などと言われるようになります。

【胸椎の動き】
前後の動きを屈曲・伸展、左右に曲げる動きを側屈、左右にひねる動きを回旋といい、胸椎がある程度行えます。
胸椎1つ1つの動きは大きくありませんが、全体を通して大きな動きを作ることができます。

この胸椎の動きが悪くなると腕や腰の動きや負担となって現れます。
例えば、胸椎の前後の動きが悪くなり、屈曲や伸展ができなくなると、腕が真上に上がりにくくなります。
そうすると本来あまり動く必要のない腰部の動きで代償したり、肩の動きでカバーしようとしたります。
腰や肩どちらにしても、必要以上に動くことになります。
これが、腰や肩の負担となり、最終的には痛みとして出てくることがあります。

この腕を真上に挙げるという動作は、日常生活でもよく使われる動きで、頭より高い位置にある棚に何かを収めるなどと言った動作に影響が出ます。

またスポーツなどでいえば、胸椎の回旋をキープすることは、競技パフォーマンスにおいて、最重要課題の1つに挙げられます
投げる、打つ、蹴るをはじめ、走る動作でも全身の回旋を伴います。
その中で、胸椎の回旋は下半身(脚)から上半身(腕)へ、もしくは上半身(腕)から下半身(脚)への大切な中継地点となります。

いずれにしても、動きをつなげる胸部(胸椎)の動きが悪くなることは、その他の身体の部分の負担を高め、それらにマイナスの影響を与えることになります。
そういった負担を避け、出来るだけ自然で効率の良い動きを行うためにも胸部(胸椎)の可動性は、常に良い状態でキープしておきたいですね。

簡単にパフォーマンスアップにつながる視点として、胸部の可動性を観てきましたが、最後にもう一度まとめておきます。

パフォーマンスアップの為の胸部の可動性

 胸椎は適度な後弯が正常な構造であり(生理的後弯)、そこでの可動性の維持がキーポイント
 胸椎は肋骨から胸骨につながっているため、動きが悪くなる傾向にある
 屈曲・伸展(前後)、側屈(左右)、回旋(左右)と3つの運動が保たれることが重要である
 胸部(胸椎)の動きの悪さは、その周辺(腰や肩など)の負担を高め、パフォーマンスを下げる


パフォーマンスアップの視点その③では、骨盤の傾きについて書いていきたいと思います。

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健康運動指導士
ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(CSCS)
鍼灸師
髙橋 大輔

飛翔会の整形外科クリニック


スポーツ支援活動実績 物販事業