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「腹筋のトレーニング ~アウターマッスル編 その4~」 大石 博暁

 ストレングス&コンディショニングコラム

2011/08/20

腹筋のトレーニング



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◎エキセントリッククランチ
『エキセントリック』とは、筋肉を伸張させながら力を発揮することを言います。多くの腹筋を鍛えるトレーニングが上体を起こす動作で力を入れるのに対し、このエキセントリッククランチでは、筋肉を伸ばすときに負荷をかけて強化するのが特徴です。
動作のポイントとしては、まず膝を曲げて床に座り、背中を少し丸めた状態で足の裏をしっかりと床につけます。そして足が床から離れないギリギリのところまで、上体を倒していきましょう。このとき、背中をそらすことなく丸めたままの角度で、骨盤から降ろすことが大切です。腹筋に力を入れて、上体が後ろに倒れすぎるのをコントロールしましょう。
動作はゆっくりと、3~5秒かけて行います。上体を起こすときは、少しテンポを上げて2秒程度でも構いません。
この種目は、手を置く位置によって負荷を変えることができます。両手を前に伸ばしたり、胸に置いたり、頭の後ろで組むことによって調節できるのです。この中で最も負荷が軽いのは、両手を前に伸ばした状態になります。手を後ろに持っていくほど足から重心が遠ざかり、腹筋に強い刺激を入れることができるのです。
回数は、1セット10回程度が目安です。このトレーニングは腰にあまり負担がかからないため、腰痛持ちの人でも腹筋を鍛えることができます。
 
◎ツイストクランチ
ツイストクランチは、足の裏を床につけて、膝を90度に曲げた状態でスタートします。そこから片方の手でもう一方の手首をつかみ、対角の膝の外側へ手を伸ばすように上体を起こしていきます。ただ、上体を完全に起こしきる必要はありません。腹斜筋を収縮させて戻す動作を繰り返しましょう。腹斜筋がうまく使えない人は、上体をまっすぐ上げた後に体を捻りがちですが、最初から対角に上体を起こすことが大切です。
この種目よりも少し難易度が高いのが、ツイストクランチ2です。動作としては、まず膝を曲げて片方の足の裏を床につけ、もう一方の脚を膝の上に乗せます。そして脚を組んだ方の手を肩の真横に伸ばし、反対側の手を頭の後ろに置きましょう。そこから曲げた方の肘を膝に近づけるように上体を起こしていきます。
 
◎V字腹筋
まず仰向けに寝た状態で手足を伸ばし、床につかないぎりぎりのところまで降ろしてバランスをとります。そこからしっかりと腹筋を使って、体の中央で足先、指先が揃うように上体と脚を起こしていきましょう。このとき、腹直筋の上下でバランスがとれていない人は、上体と脚のどちらかが上がりすぎることがあります。ただ腹直筋をバランスよく鍛えれば、まっすぐ上がるようになるはずです。
 
◎V字クロス
スタートの形は、V字腹筋と同じです。今度はそこから対角の手と脚を合わせるように上げていき、この動作を左右交互に繰り返します。このとき、上げていない方の手と脚も、床から浮いた状態をキープしておきましょう。この種目では、手足を対角に上げるため、捻りが加わって腹斜筋にも刺激を入れることができます。
 
◎V字開脚
まず脚はV字腹筋と同じ体勢で、手はまっすぐ前に伸ばした状態にして動作をスタートします。そこから上体を起こすと同時に揃えた脚を開き、手の指先で床を触りましょう。骨盤をしっかりと後傾させ、脚を開いたときに腹直筋の下部をうまく使えるようにするのが動作のポイントです。この種目では、脚を開いたり閉じたりすることで、内転筋や股関節の動きと腹直筋下部を連動して鍛えることができます。






ストレングスコンディショニングコラムは元男子バレーボール日本代表フィジカルコーチ 大石 博暁を始めとした、
飛翔会グループの経験豊富なスタッフが、
トレーニングについて分りやすく解説します。

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