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№8「トレーニングの原理・原則② ~5つの原則~」

 ストレングス&コンディショニングコラム

2021/02/27

トレーニングの原理・原則② ~5つの原則~

前回の 「トレーニングの原理・原則~3つの原理~」 では、効率的にトレーニングの成果を出すためにトレーニングで考えないといけないことをお話しました。
トレーニングとは何らかの刺激を身体に与える事で、その刺激についての3つの重要なポイントがトレーニングの原理でしたね。
今回お話するトレーニングンの原則とは、トレーニングで効果を出すためのルールだと思ってください。
たとえトレーニングの原理に基づくトレーニングプログラムであっても、トレーニングの原則で示されるルールを守らなければ、トレーニングの成果は得られにくくなってしまいます。

個別性の原則
トレーニングは常に「誰が行うのか」ということを加味する必要があります。
年齢や性別はもちろん、体力や運動能力、筋肉の性質、そして動きの特徴など、出来るだけ細かくトレーニングをする人の身体特性を把握してトレーニングを行う必要があります。
個別性の原則がしっかり守られていれば、過負荷の原理や特異性の原理といったものが最大限に活用できます。

全面性の原則
身体は全身がバランスよく使えて初めて効率的に機能してくれます。
そのためどこか一部分の筋肉を鍛えるとか、一部の体力要素だけ(例えば持久力だけ)鍛えるなどは、実は身体のバランスを崩す原因となり、身体の歪みやケガの原因となりかねません。
全身がバランスよく、また身体機能が満遍なくトレーニングされることで、その相互作用で特異的なトレーニングのみを行うよりも大きな成果が期待できます。
特異性の原理を生かすも殺すも全面性の原則が守られるかにかかってきます。

意識性の原則
トレーニングは、その目的や効果を意識しながら行うことで、効果が高まります。
与えられるトレーニングメニューを漠然と行うよりも、1つ1つのエクササイズの意味や効果を理解して行うことで、身体はそのように反応しやすくなります。
どういった身体能力・機能(特異性)をどのように伸ばしたいのか(過負荷)というのが、まさに意識性の原則そのものになります。

漸新性の原則
トレーニングでは、常に身体に刺激を与え続けることが大事です。
ヒトの身体というのは適応能力が非常に高く、同じ刺激を与え続けるとすぐに慣れてしまいます。
つまり過負荷のつもりで最初に与えた刺激は、繰り返されるうちに刺激ではなくなってしまうということです。
過負荷の原理はトレーニングを始めたときだけに当てはまるのではなく、トレーニングを継続していく中で常に意識するべきことになります。

反復性の原則
「5年後、10年後に同じトレーニングが出来ますか?」
トレーニングを行う上で、最も重要な原則ではないでしょうか。
アスリートであれ、一般の方であれ、トレーニングを始める際には目標を決めると思います。
その目標が達成されたときに、次の目標を見つければいいのですが、そうならない場合に、多くの人はトレーニングをやめてしまいます。
そうすると可逆性の原理でもお話したように、トレーニングをする前の身体に戻ってしまいます。
本当の意味でのトレーニングの成功は、トレーニングで得た効果を維持できるかどうかではないでしょうか。

身体を変えていくトレーニングにはどういった「刺激」が必要なのか、そしてどのような「決まり」で行うと良いのか、トレーニングの原理・原則を少しだけ頭の片隅に置いてトレーニングをして頂ければと思います。



健康運動指導士
CSCS
髙橋 大輔

飛翔会の整形外科クリニック


スポーツ支援活動実績 物販事業